2007年11月01日

坂口登 インタビュー

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ーー坂口さんは12才の時にアメリカに移住されたそうですが、初めて見たアメリカの印象はどうでしたか?

当時日本は、戦後まだまだ厳しい時代でした。
アメリカの地に初めて着いた時に驚いたのは、8車線もある広い道路と車に数でした。日本は国道でも砂利道だったりして何もかもが違うと感じました。


ーーイサム・ノグチのアシスタントをしていた時は、アシスタントをしながら自分の制作をしていたのですよね?


そうです。僕はニューヨークに移った時に、1週間のうち3日以上は働かないと決めていました。なので週3日イサムさんのアシスタントをして残りの4日間は自分の制作をしていました。


ーーイサム・ノグチと初めて会ったきっかけはなんだったのですか?

ニューヨークで初めての個展を開いた時に、ノグチさんが会場に足を運んでくれたのがきっかけですね。僕の作品を見て感動してくれたようで、何日かして電話がかかってきて「アシスタントをしてもらえないか?」と言われました。


ーーアシスタントをしていたのは何年間ぐらいでしたか?

1977年からノグチさんが亡くなるまでの1988年でしたね。


ーーイサム・ノグチの影響は受けましたか?


影響というとちょっと違いますね。
ノグチさんも日本人の血が流れているから、東洋の美学を持っていて、僕の美学と共通するものがあった。
影響というよりも、自分が追究するものについて自信が持てました。


ーー昔の作風は抽象的な作品ばかりですが、それがいつごろから具象を取り入れていったのですか?

25年ぐらい前からかな?
点の中に全て僕の想いは込められていたのですが、1つが2つに分かれ、形が入り、色、イメージが入っていくようになり地球生命を見るように変わってきたんです。
1つのきっかけはロスにいた頃、死に谷といわれていたデスバレーに月に1度ぐらい遊びに行っていたんです。その時僕には、これからの地球も見えたし、始まりも見えた。そこには化石もあって昔は海だった事も分かった。いずれは地球は砂漠化して行くのではないかという予感とイメージが浮かびました。


ーーなので初期の具象が描かれた作品には海の生き物のイメージが描かれていて、点は砂のイメージも入っているのですね。

そうです。


ーー坂口さんはアーティストビザ(アメリカ国籍)を収得しているそうですが、どういった特典があるのですか?

アメリカはアートに対してとても理解がある国です。アーティストビザというものがあるのは世界の中でアメリカがアートの中心でありたいという想いからだと思います。
アーティストビザを持っているといろいろと優遇されます。例えばパーティーに呼ばれたりした時に、Tシャツとジーンズを着ていてもアーテストはOKだったり。家賃が安かったりなど(笑)


ーー現在ニューヨークとハワイを拠点として活動されていますが1年でいうとどのくらいの割合ですか?

6:4ぐらいかな?
ニューヨークでは抽象の部分を描いて、ハワイでは花の絵を描いています。
人間の人工的な物と、自然をクリアに感じられるからそういうスタイルになりましたね。


ーーハワイにも拠点を持ったきっかけは『9.11』だとお聞きしたのですが…


そうですね。現場のセンタービルは僕の住んでいる所から歩いて15分ぐらいの所で残骸をみた、うちの奥さんがすごくショックを受けて「もうニューヨークには住めない」と言い出し、僕は日本には住めないしと考えた時に丁度ニューヨークと日本の真ん中にあるハワイが出てきて、奥さんが一人で物件を探してきたんだよね(笑)
標高1200mぐらいの所だからとても涼しいんですよ。庭には花がたくさん咲いていていい所ですよ。


ーーいずれは、ハワイに移住するのですか?


いずれはそのつりもですね。ハワイにも大きなアトリエを作って環境が整えば…。
でも、僕はニューヨークとハワイを行ったり来たりする生活だと思う。


ーーこれからどういった作品を作っていきたいですか?

作品は、自分そのものの想いと生き方をどういう形で表現するかということです。
ただ、自己的な見方では意味がない。社会の中で生きていてどう見えるか?
特に絵画は、自分と社会と、そして見る人でなりたっているのがアートの基本です。
僕の生命が続く限りは、そう想いながら描き続けていくと思います。



ホワイトギャラリーカフェスペースにて


坂口登 絵画展
期間 2007年10月25日(木)〜11月5日(月)


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posted by meg at 14:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家インタビュー
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